Dream。~君と私の応援歌~
雫は悲しそうな顔で「そっか……」と視線を地面に落とした。
そんな顔するなよ。
「……ごめんね。変なこと聞いて。……友達だったんだね」
「ああ。そうだよ。恋人でも何でもない。……だから、もう支えなくていいから」
お前の夢を諦めてまで、俺を支えなくていいから。
俺なりの決断だった。
雫の目からはなぜか涙が溢れていた。
なんで、泣いてるんだ。
「……ごめんね。めんどくさかったよね。ただの友達なのに、こんなことされて……。ごめんね。勘違いしてて……」
「めんどくさくなんか……」
「もう、綾野くんに関わらないから。」
そう言って雫は屋上を飛び出していった。
俺は一人になった屋上で、フェンスに寄りかかった。