Dream。~君と私の応援歌~
「ほんとらしくねえ。なんだよ、お前。」
「ほっとけよ。お前は甲子園に行くための練習を……」
「お前は?行かねえのか。甲子園」
甲子園……。
行きてえよ。行って、夢を叶えたい。
雫を甲子園に連れていきたい。
でも、もう……。
「行けねえよ。足もこんなだし、雫も突き放した……。何してんだろな。俺……」
支えてくれる人を突き放して、甲子園に行けねえって決めつけて、自滅じゃねえか。
「もう、二度と野球はできね……」
言いかけたそのとき、頭を思いっきし叩かれた。
裕也かと思ったが違った。
顔をあげると、いつのまにか野球部員のみんなが集まっていた。