Dream。~君と私の応援歌~
突然聞こえた聞き覚えのある声に、俺は全身が震え上がった。
グラウンドのそばに停まっている車から出てきたのは、心春先輩と信太、そして……。
「雫……」
雫はギターケースを背負い、覚悟を決めたような顔で俺の前に立った。
「……私、どんなに綾野くんに『邪魔だ』って拒絶されても、応援し続ける。ずっと綾野くんのそばで支える。ただの友達とか、そんなの関係ない!!私はっ……」
雫が言葉をためて、俺の目を見つめた。
「綾野くんが、好きだからっ……」
俺たちは記憶が無くても、結ばれる運命にいるのかな。
神様は、俺たちに何を与えようとしてる?