Dream。~君と私の応援歌~
グラウンドに整列して並ぶと、透先輩がすこし緊張したように俺たちの前に立った。
「甲子園まで残すところ、あと1週間だ。チームワークも前より断然良くなったし、正直言って優勝できると思ってる。」
「そんなの、みんな思ってるぜ。なあ?」
夏樹先輩が笑顔で言うと、みんなが一斉にうなずく。
「それで監督と話し合った結果、湊の出場が決まった。代打としてだけどな」
「ほ、本当ですか?」
代打としてでも、甲子園に出れる。
それだけで嬉しかった。