Dream。~君と私の応援歌~
だけど、試合は6回表に動いた。
『四番バッター……鈴木くん』
1アウト。二塁、三塁。
ピッチャーの甲斐くんは、早くも疲れが出ているようだった。
「甲斐くんっ……!!お願い、頑張って!!」
だけど、私の思いは届かなかった。
鈴木くんの打ったボールは空高く飛び、スタンドに飛び込んでいく。
「う……そ……。」
スリーランホームラン。
一気に3対0に突き放される。
マウンドの上で甲斐くんが落胆の表情を浮かべた。