Dream。~君と私の応援歌~
湊side

聞こえた声



9回裏直前。


俺たちはベンチで円陣を組んでいた。


「3対0だ……。俺たちは完全に追い詰められてる……。でも、まだ勝ち目はある!!最後まで、俺たちの野球をやりきろう!」


透先輩の言葉に俺たちはうなずいた。

俺たちのしたい野球をやりきるんだ!


9回裏が始まり、最初はフライとゴロで倒れたが、ツーアウトから亮、夏樹先輩、一輝が連続で出塁した。

これで満塁。

沸き上がる東青の応援団。

次のバッターはキャプテンの透先輩。


だけど、透先輩が俺の前に来て、バットを差し出した。


「えっ?」


「代打、綾野湊だ」


代打……。

この場面で、俺が……。



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