Dream。~君と私の応援歌~
「じゃあ、雫。私、行くから!ゆっくりしていってね!」
「うん!頑張れ!」
心春がグラウンドに出ていき、ベンチには私と湊くんだけになった。
いざ二人きりになると、話題に困る。
でも、湊くんはそんなの気にしない様子でクッキーをパリパリ食べていた。
「意外にいけるかも。このクッキー」
意外にって……。失礼ね。
「あんた、あんま料理しなさそうだしさ。」
「するよ!お母さんとお父さん、海外に行ってて……私いつも料理作ってるし!」
私が言い返すと、湊くんが申し訳なさそうな顔をした。