Dream。~君と私の応援歌~
叩かれた頬を手で撫でると、なぜか笑いがでた。
「……っ。比べんなよ。お前の大好きだった奴と、俺を……比べんなよ。」
お前の大好きだった奴は、さぞかし優しくて紳士で野球を大好きな奴だったんだろうな。
でも、俺は違う。
みんながみんな、野球を愛してるなんて思うなよ。
俺は、ノリでやってるだけ。
「くそっ……」
悔しくて、アスファルトを何度も蹴った。
家に帰って食べたあいつのクッキーは、
涙の味がした――。