Dream。~君と私の応援歌~
湊side
あいつの過去
あいつから頬を叩かれて、一夜があけた。
なぜか、俺はスッキリしなくて。
練習にも身が入らなかった。
「……なあ。なんかあったわけ?」
バットを磨いてると、裕也から話しかけられた。
なんでこいつ。分かるんだよ。
「別に。何にもねえよ」
「片瀬先輩とケンカでもした?」
俺のバットを磨く手がとまる。
「図星だろ?あー!わかった!しつこく迫ったんだろ。『雫ちゃーん!』って!」
声色を変えて演じる裕也に鳥肌がたつ。