Dream。~君と私の応援歌~
歌い終わると、湊くんがパチパチと手を叩いた。
「すげー。それ、全部お前が?」
「うん。人前で見せるのはバンド以外じゃ初めてなんだけど……。私の気持ち、伝わった?」
精一杯歌った、湊くんへの応援歌。
大好きなものを、大好きって言っていいんだよ。
「ああ。伝わった。お前の気持ち。……俺、絶対兄貴を超えてみせるから。だから……」
湊くんがすこし恥ずかしそうに、頬を赤らめた。
「……待ってろよ」
太陽の光が、湊くんを照らした。
湊くんを、信じよう。
「うん……。待ってるよ」
初夏の空の下で、約束を交わした、私たち。
湊くん、頑張れ。