Dream。~君と私の応援歌~
『兄貴!』
『湊……。あいつら、お前のこと許してくれるって。良かったな』
アザだらけの兄貴は俺の肩を優しく叩いた。
『なんで兄貴が……。あいつら、許せねえ!』
俺があいつらの後を追おうとすると、兄貴がそれを止めた。
『やめろ。湊』
『なんでだよっ!兄貴をこんな目にさせやがって……!兄貴もなんでやり返さねえんだよ!』
『いいか?湊。人を傷つけることは人が一番やっちゃいけないこと。俺があいつらにやり返してみろ。俺とあいつらも同じになる。お前があいつらにやり返しても同じになる。……あんなやつらと同じになんかなりたくないだろ』
兄貴は優しかった。
誰に対しても。