Dream。~君と私の応援歌~
甲子園は野球をやる者にしたら、夢の舞台だ。
『すげー。兄貴!すげーよ!』
素直にそう思えた。
『……湊。久しぶりにキャッチボールしねえか?』
兄貴に誘われ、俺は久しぶりのキャッチボールを始める。
グローブに当たる兄貴の球は勢いがあった。
『湊は悔しかったか?』
兄貴が唐突にそう聞いてきた。
最初は何のことか分からなかったけど、きっとあの全国大会のことを言ってるんだと思った。
『……悔しいに決まってるだろ。俺のせいでチームが負けたんだ』