ストーカーではありません。見守ってるだけです。
「てか、アンタってストーカー気質だった  んだ…」




理穂ちゃん、引きつった顔直ってないよ。




「まあ、一目惚れと言いますか、あはは」




適当にごまかそうとすると理穂はいぶかしげに私を見る。








やだ、そんな見ないでよ恥ずかしい。






「で、一番の疑問なんだが」





「なんなりと。」





「最終的には松井とどうな…」



「彼女になってみせます!!!!」






最近それしか考えてない私は即答。




もちろん、最終的には、ね。ムフフ。



と、一人で妄想を膨らましていると鋭い一言。





「ごめん、傷つけたくないから先言っとく けど松井に彼女はいなくても<噂>になっ てる子ならいるのよね。」




…え。



「はああああああああ!?」





うそでしょ、もう既に相手が決まってたってワケか!?






脈ナシか!?





もう失恋フラグ!?






落ち着け、美穂。



ただの噂であって確定していないじゃないか。




まだ希望はあるじゃないか。


あ、ほら、少女よ大志を抱けだよ。



そうだそうだ、きっとそう。


「ところで、誰ですか、噂の子とは。」




机から身を乗り出しながら尋ねる。



「いや、それはちょっと…」




「なんでよーーー!!!別に知ったからってな んにもしないから!!」




「いや、さ、もしかしたら殺しちゃうかも しれないでしょ、その子のこと。
 美穂のことだし。」






結構マジトーンで言われた。



美穂ちゃんショックーーー!!…じゃなくて





「本当に大丈夫だから、マリア様に誓うか ら!!」




胸の前で手を組みながら願うと



「ほんとに大丈夫よね!?」


と、またまた念を押さえ、



…って、どんだけ信用されてないんだ私。

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