恋するドリームノート
朝、お店の準備を始めて、
『特製ポトフ』の看板を立て掛けた。

今日も我ながら美味しく出来上がり。
おばちゃんもOKを出した。

「ゆいちゃん、ちょっと〜。」
「はい、おばちゃん。何でしょう?」
「銀行に両替に行って来てくれる?
後は準備しておくから。」
「分かりました、行ってきます。」

おばちゃんに黒いバックを渡されて、お店から10分くらいの所にある銀行に行った。
スムーズに両替も済んで、銀行を出ると、白いライトバンの前に人だかりが。

『ワンコインお弁当』と看板が出ていた。
ヤダ、ライバル出現。
お客様が流れちゃうな。
メニューを見ようと思って近づくと、
見覚えのあるスラッと背の高い人が立っていた。

井上さん⁉

会社のお仲間のような人と3人で、お弁当を見ている。

「今日も旨そうだなぁ〜、おい、井上は何にする?」
「う〜ん、迷うな。」
「井上、すっかり弁当仲間になったな。」
「この弁当、美味しいから。」
「いいのか?ランチ食べに行くの楽しみだったんじゃない?」
「飽きちゃうな。こっちはメニュー豊富だし。」

えっ…。耳を疑った。
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