恋するドリームノート
ランチタイムが、そろそろ終わりになる頃、
聡君が顔を出した。

「ポトフ、まだある?」
「あら、聡、ランチまだなの?」
「お腹ペコペコだぁ。」

聡君は、カウンターに腰掛けた。

「よぉ、ゆいちゃん。元気になった?」
「あら?ゆいちゃんが、どうかしたの?」
「うん、さっきね。」
「聡君‼」
「ワンコインの弁当屋にショック〜、だったんだ。」
「ワンコイン?あら、ライバル出現ね。でも、コパンのランチは負けないわよ。」
おばちゃんは、フフッと笑った。

「ゆいちゃん、ポトフ、大盛りにしてあげて。なんたって、ゆいちゃんの特製だからね。」
「えっ?ゆいちゃんが作ったの?」

聡君の前にポトフのお皿を置くと、
ガツガツと食べ始めた。

「美味しい‼
うわぁ、美味しいよ〜。」

おばちゃんが、また、フフッと笑った。

「ゆいちゃん、ワンコイン弁当なんかに負けてないよ。」

「本当?」

「食べると、幸せな気分さ。」

聡君の目が丸くなった。

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