恋するドリームノート
「ありがとうございました。また、どうぞ。」

ランチの最後のお客様が帰って行った。
ふうっ。
次から次へと、メニューを聞いて、運んでは、お皿を下げて、
それを洗って…。
繰り返し、繰り返し。
腰がパンパン。

「ゆいちゃん、お疲れ様。ひと段落したから、私たちもランチにしようか。」
わぁ、まかないランチだ‼
おばちゃんが、大きなオニギリを二個とコーヒーを、窓際の席に運んで来た。

「いただきます‼」
わぁ、ふかふかのご飯。美味しい〜。
それに、コーヒーの良い香り。
「このコーヒーは?何て名前なの?」
おばちゃんが、フフッと笑って、
「コパンの特製ブレンド、私のコーヒーの師匠がねブレンドしてくれたの。」
「とっても美味しい〜。口の中にフワッと広がる。」
何とも言えない、コーヒーの味。
さっきまでの疲れが飛ぶみたい。

「どう、ゆいちゃん。お店の仕事、続きそう?」
「え?ハイ、頑張ります。」
「お客様に笑顔になってもらう。それが、このお店のモットーなの。
ゆいちゃんも、笑顔、忘れないでね。」
「なかなか、顔が引きつっちゃて。」
コーヒーを飲むと、ホッと笑顔になる。
不思議だ。
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