狂犬の手懐け方
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「で、どうしたの?」
教室で凛に相馬のことを話した。
「とりあえず顔面殴って逃げた」
「珍しいね、あんたが逃げるなんて」
「……」
凛の言うとおり。相馬相手に逃げるなんて今までなかった。
「で、どうするの?」
「どうするべき?」
尋ねると凛は困ったように笑った。
「なに考えてんのかわからないもんね。返事出しづらいなぁ」
「そうなんだよな。どうせ嫌がらせなんだろうけど…何がしたいのかわからない」
「でもさ、あんたを頼るってことはよっぽどのことなんじゃないの?」
「……そうかも。わからないけど」
「いっそ付き合ってみたらいいんじゃない?
そしたら何かわかるかも」
「うーん」
そんな気持ちで付き合っていいものなのか?
好き合ってる人同士が付き合うべきなんじゃないのか?
わからないなぁ。