狂犬の手懐け方


「狂犬ちゃーん」

「ぎゃっ!」

音もなくヒカルの背後に立った相馬くんが、ヒカルに抱きつく。

当然私の位置から相馬くんは丸見え。あえてヒカルには黙っていたけど。


ヒカルは変な叫び声をあげた後流れるような動作で相馬くんを殴った。

相馬くんがそれを避けたからヒカルの拳が宙を切る。

……うわ、すごい音。あれが当たれば骨くらい簡単に砕けそうだ。

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