狂犬の手懐け方
「……なんだこれ」
小さく呟き、持っていた鞄を落としてしまう。それほどの衝撃を受けた。
黒板には、いくつかの写真とチョークで書かれた文字が並んでいる。
『実はラブラブ! いつものケンカは照れ隠し!?』
大きくそう書かれている。
そしてわざわざ拡大コピーで貼られている写真は間違いなく、私と憎き相馬との写真だった。
一緒に帰る写真。
キスする写真。
いかがわしいホテルに入ろうとする写真。
当然どれも身に覚えがない。