狂犬の手懐け方
「ひ、ひか、ひかるっちゃ……あ」
保健室で一人、椅子に座る相馬がいた。
持っているぬいぐるみに何か話しかけている。
……こいつ、大丈夫か?
「じ、邪魔したな」
理解不能なこの場から去ろうとしたけど相馬がそれを引き止めた。腕を掴んで。
「違う! 俺おかしくなったわけじゃないから!」
「真っ昼間からぬいぐるみに話しかけてるような奴を正常とは呼ばない、離せ!」
「誤解してるって!」
相馬に無理やり中に連れ込まれ、保健室に鍵をかけられた。