元カレ



裕太もまだ意識不明。


莉亜を失ったショックも消えないまま、数日が経過したある日の事だった。


ある悲劇が起きてしまった……。




「やばっ……遅くなった」


この日、日直だった私は先生に雑用を押しつけられて、すっかり帰りが遅くなってしまった。


外は暗くなってる。
校内にも、残ってる生徒はいないようだった。



「いっそ、お母さんに迎えに来てもらおうかな……」

でも、帰りが遅くなったくらいで迎えって……小学生じゃあるまいし。


とにかく早く帰ろう……。

急ぎ足で校門を出て、家までの道を歩いた。


でもすぐ異変に気づいた。



「嘘、でしょ……」


背後から足音がする。
また、尾行されてる……。



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