元カレ
走馬灯のように、過去の思い出が頭を過る。
なのに……。
それと同時に溢れてくる……強い怒りの気持ち。
フラフラとおぼつかない足取りで外に出た。
下半身が痛い。
歩くのも、ひと苦労だ。
ヨロヨロと歩いて、いつの間にか私は公園に来ていた。
この前、村田くんと話した公園。
ベンチに座って、カバンから携帯を取り出した。
携帯には何件かの不在着信が。
相手はどれもお母さん。
帰りが遅いから、心配してかけてきてくれたんだろうな……。
でも今はお母さんに電話する気になれない。
「っ……うっ……ひっく……」
何かの糸が切れたように、私は泣いた。