元カレ
「離してっ……やめてっ……」
「玲奈っ!!」
「っ」
声を荒げて怒鳴られて、私は恐怖で目をギュッと閉じた。
もうヤダ、怖い。
助けてっ……裕太っ……。
「玲奈……ごめんっ!!」
……え?
恐る恐る目を開くと、亮くんは私に向って深く頭を下げていた。
何が何だかわからなくて、言葉が出ない。
「また会えて、本当によかった……。俺、あの時の事、ずっと玲奈に謝りたかったから……」
嘘……謝りたいって、本当に……?