元カレ
次の日の朝。
「おはよう!」
「今日も例のごとく、遅いな」
「いいじゃん。女の子なんだからー」
この日の朝も、いつもと同じ。
裕太が家まで迎えに来てくれて、くだらない話をしながら2人で登校……のはずだった。
「おはよう。玲奈」
「……え、何で」
手を繋いで歩き出そうとしたら、私達の前に現れたのは……亮くん。
「一緒に学校行こうよ。付き合ってた頃も、毎日一緒に登校してたしさ」
「……でもっ」
「登校くらい、友達同士でも普通にする事だよ?だから……3人で仲良く登校しよ?いいよね……?桜井くん」
裕太は不機嫌そうな顔で「ん」とだけ言った。