元カレ
恐怖は終わらない
集中する視線。
すっごく居心地悪い。
ここに、いたくない……。
「玲奈……」
「っ……」
亮くんの目が私を捉える。
あの頃と同じ、目。
ここにいたくなくて、私は走って教室を出た。
少し走った所で……。
「玲奈っ……!!」
追いかけてきた裕太に腕を掴まれた。
「裕太……」
私はそのまま、縋りつくように裕太に抱きついた。
亮くん、あの時の事、反省したんでしょ?
私とは……今は友達、のはずでしょ?
なのにっ……。
「丸川の奴、未練タラタラだな。男のくせに女々しい……」
また、あの時みたいな事が起きちゃうの……?