元カレ




亮くんは自慢の彼氏だった。
私にはもったいなさ過ぎるくらい。


毎日が楽しくて、あっという間に過ぎていった。



本当に幸せだった。
付き合ったばかりの頃は……。



時間が経つにつれて、少しずつ何かが狂い始めた。



『あの、さ……今日、楽しそうに話してた男ってさ、友達……?』


『そうだけど……村田くんって子で、最近仲良くなったの』


『……あんま楽しそうに話さないでよ。……妬ける、から』


『……!』



妬く彼が、少し可愛かった。


最初はこんな感じで、ちょっとヤキモチを妬く程度。



なのに、徐々にエスカレートしていった……。



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