元カレ
「来ないでっ……あっち行ってよ!!」
枕を投げつけるも、ひらりと交わされた。
「玲奈」
「やっ……」
逃げようとしたが、あっさり肩を掴まれて、ベットに押し倒された。
「やっ、やめてっ!!離してよっ……」
男の子の力に敵うわけもなく、抵抗しても無駄なだけだった。
「そんなに……桜井裕太がいいわけ?」
私を見下ろす目は、何を考えてるか全く読めない。
怒ったような言い方にゾクッとする。
「亮くん、なんでしょ?裕太を襲って、重傷を負わせたの……」
亮くんは一瞬少し驚いた表情をして、すぐに口角をニヤリと上げた。