元カレ
私が悲鳴を上げた時だった。
「何やってんのっ!!玲奈から離れなさいっ!!」
声がした方を見ると、そこには焦った様子の……。
「莉亜っ……」
「このっ、最低野郎っ!!」
莉亜は両手で亮くんを突き飛ばし、私を抱き起こしてくれた。
「大丈夫?玲奈」
「うん……ありがとう、莉亜」
「……チッ」
小さく舌打ちをして、亮くんは保健室を出て行った。
「莉亜、どうしてここに……」
「やっぱり、玲奈が心配で……様子を見に来てみたら……。本当に、来てよかったよ。あいつ、マジで最低だね」
「……うん」