元カレ
拒絶と執着
目を覚ませば、知らない風景。
布団に寝かされていた。
「気が付いた?」
「っ……」
いきなり顔を覗き込んできたのは、亮くん。
慌てて体を起こして、彼から少し距離を取った。
私がいるのは、6畳くらいの畳敷きの部屋。
白い壁は所々黒ずんでたり、ヒビが入ってたり、塗料が剥がれてたり……。
「ここは……」
失礼だけど、恐らく少し古いアパートだろう。
「俺の家。急に気絶するから……連れて来たんだ。学校は休んだ方がいいね」
嘘……ここ、亮くんの家!?