元カレ



誰からきたのか、なんとなく見当がつく。


バレないようにため息を零して、小包を受け取って自分の部屋へ。



恐る恐る箱を開けると中は……。



「っ……何よ、これっ」



箱の中には、たくさんの紙が入っていた。


紙には全て赤い字で「愛してる」と殴り書きされていた。



そんな狂気じみた紙に紛れて、水色の便箋が入っていた。


かなり分厚く、手に取ってみると少し重みを感じた。




「これ……」


便箋を開けると、中には写真が入っていた。



何十枚もの写真。
その被写体は全て「私」だった。



< 92 / 230 >

この作品をシェア

pagetop