ラブモーション
01/He has a likable personality.
今日も憂鬱な朝が巡りやってくる。
こうやって制服のブラウスに袖を通すのを嫌だなと思うのも、何回目になっただろう。
鞄を握り締めて家を飛び出す。
「行ってきます」の一言もない私に、慌ててお母さんが後ろから「いってらっしゃい」と言っている声が聞こえる。
その言葉、言ってほしくなんかないのに・・・。
だけど、お母さんは気づいていない。
きっと、いや絶対に気づいていない。
こんなふうに、学校へと向かうために乗るための駅に向かう道のりも
揺らされながら景色が巡り変わることも、私にとっては憂鬱なのに。
こんな当たり前な毎日が、滅入るくらいに何度も訪れる。
こんな当たり前な毎日が、来ないでほしいと願い始めたのはいつからか。
高校三年の貴重な時間。
最後の高校生活の一年間が、もしかしたら最悪な年になるかもしれないんだ。
去年はこんなこと、なかったのに・・・。
私に何か問題でもあったのかな。