ラブモーション
がたんっ
ゆさゆさと体を揺らし続ける私の体がぴたりと止まる。
音がしたほうに見上げると、永倉くんが貧乏揺すりをしているのが分かった。
カタカタカタカタと小刻みに音が鳴るのが分かる。
たぶん、永倉くんは落着きの無い私を不審に思って、更にイラついているんだと思う。
永倉くんの表情が証拠だ。
表情をあまり見せない永倉くんが、怒ってるってすぐ分かるくらいの面持ちをしている。
「ねえ、」
永倉くんの声が、倉庫中に響き渡る。
それと同時に、私の体も大きく揺れた。
こういう密室な空間、私は苦手だった。
あの日のころを思い出しそうで、怖い。
――どうしよう、どうしよう。
私は、また、また、また・・・・っ、
「黒木?」
ばっと振り向く。そして、私の頬に涙が伝った。
そんな私の涙を見て、驚いたように目を見開く永倉くん。
私は急いで立ち上がると、慌ててその裏倉庫から飛び出した。
酸素いっぱいの綺麗な空気をいっぱいに吸い込んで。