この気持ちは、気付かれない。
二人きりで、この2人は何を話すんだろう。
秋はどんな顔をして優衣を見てるの?
優衣は、どんな顔で笑って、秋はどんな風に笑って、……
胸をぎゅーーっと押されてるみたいに、息ができなくなる。
わたしの、ぎりぎりのところで保たれていた精神状態は、あっけなく。
「なーっ?」と優衣に笑いかける秋の顔を見て、あっけなく崩れ落ちた。
「皐月?なんか、顔色やばいぞ。大丈夫か?」
「…トイレ、行ってくる。」
「ちょ、飲み過ぎ?」
山本くんを押しのけて、席から離れる。
あんな、あんなところで崩れたら、迷惑だ。
秋の顔も、優衣の顔も、見たくない。
山本くんの声も聞きたくない。
苦しい。苦しい。
くるしい、