この気持ちは、気付かれない。




弘の隣にいる優衣はいつにも増して可愛い。


その目が、その行動が、弘のことを好きなんだ、って言っているみたいだった。



高校生の時は2人でよく遊びに行ったりもしていて、俺はその話を聞いてやることくらいしかできなかった。






いつからかわからないけど、弘が優衣のことを一番に考えてないのがなんとなくわかった。




多分、俺たちが大学に進学して、4人ともバラバラになったばっかりの頃。




弘は俺が優衣にくっついてても嫉妬しないし、なんていうか、優衣に興味がない感じ。



俺なら優衣が大学で何してるのかとか友達の話とか聞きたいと思うけど、弘は全然気にならないようだった。


自信があるからかと思ってたが、そうじゃないらしい。







そんなやつがずっと優衣の彼氏でいることが、悔しくてたまらなかった。



俺の方がきっと優衣を幸せにしてやれるのに。






< 39 / 111 >

この作品をシェア

pagetop