この気持ちは、気付かれない。
そして今回。俺は優衣との関係にケリをつけるつもりでいた。
優衣に会う前に皐月に会ったし、もう面倒だから優衣と2人で会う予定も立てなかった。
帰省の日も、嘘をついてしまった。
優衣と別れても、皐月を手放すつもりはなかった。
もう、そろそろ俺は耐えきれなくなってたんだ。
そんなつもりで皐月を抱いた昨夜。
以前よりも細くなっていて、心配になった。
ちゃんと食べてるのか?
顔色もそんなに良くないし、いやでもそれは元々か…なんて、色んなことを考えた。
そして今日。落ち着いた様子だった皐月に、安心した。
でも、あいも変わらず皐月の目線は秋に向いていて。
隣にいる俺のことなんて、全く気にしてないのがきつかった。