この気持ちは、気付かれない。



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数日後、1人暮らしの家に帰っていった彼を見送った。寂しい。寂しさに弱いわたしはとっても寂しくて泣きそうになった。

けど、つらくはない。不思議だ。幸せってすごい。両想いってこんなにすごいのか。



寂しくなったのは一時で、しばらくすると彼からの連絡を待っていた。


今どのへんかな、海に寄るって言ってたけどもうそろそろ着くかかな、向こうの天気はどうだろう雨が降ってないといいな、なんて。自分の思考が乙女すぎてびっくりした。






帰宅した山本くんからは、何かの写真が送られてきた。


〈こいつに誓う〉


ん?なんだろう?葉っぱ?


〈なに?〉
〈アイビー〉


見たことはあるけれど、名前は初めて聞いた。アイビーか…




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