続・生意気毒舌年下男子
『何しているんだ、馬鹿!!』
突然怒鳴られ、思わず耳からスマホを遠ざけた。
うちの目覚まし時計とかマナーモードよりもうるさいよ。
「ごめん!
寝坊しちゃって……」
弁解は無駄。
わかっているけどしてしまうのが、人間だと思う。
『10秒以内にエントランスに来い!
来なかったらてめぇのこと、ぶっ飛ばす!』
10秒!?
まだエレベーターは来る気配ないし…。
階段で行っても、5階だから間に合わない。
その間に、10秒はあっけなく経ってしまった。
『あとで覚悟しておけ』
「……は、はい………」
通話を終え、あたしはがっくりと項垂れた。
しかし、すぐに我に返る。
「遅刻遅刻!!」
結局あたしは、エレベーターを待つことなどせず、階段で1階まで降りた。