続・生意気毒舌年下男子







自転車を走らせ、マンションの下に着く。




「…二瑚、大丈夫?」




いつもは息切れしていない二瑚だけど。

今日は苦しそうに肩を上下させていた。




「幸来」

「何よ」

「太ったか?お前」




あたしは思わず支えていた自転車から手を離す。

ガシャーンッと自転車が倒れ、凄い音を出した。




「な、なんてこと言うのよ二瑚!」

「何か今日、重い気がしたんだよ。
俺が太るはずねーから、太ったのは幸来だろ」

「何で女子に向かって、そんな失礼なこと言うのよ!
世界中の男子集めても、そんなこと言うのは二瑚だけだよ!!」

「へぇ。
そんなムキになるってことは、太ったのは図星だな?」




ニヤニヤ笑みを浮かべる二瑚。

あたしは黙り込んだ。





確かに最近、お菓子をよく食べてはいるけどさ。

休み時間の度に食べているけどさ。

……太ったとは、失礼すぎると思う!

デリカシーってものがないわけ!?







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