続・生意気毒舌年下男子
あたしは踵を返し、駐輪場に自転車を置きに行った。
そして心の中で、密かにダイエットを決意したのでした。
「二瑚?お待たせ―――……」
二瑚は何も言わないのに、いつも鍵を開けずにエントランス内で待っていてくれている。
だから今日も、待っていると思って、あたしはエントランスへ向かった。
だけどそこに、二瑚はいなかった。
「二瑚?」
毒を吐くし生意気だし、上から目線の二瑚だけど。
実は凄く優しいのを、あたしは知っている。
だから鍵を開けて中へ入ったってことはあり得ないはず。
あたしはエントランスを出て、先ほど二瑚と話していたマンション前に向かった。
「二瑚ッ!?」
自転車1台通るのがやっとの細い道に、二瑚はうずくまっていた。
あたしは急いで駆け寄り、あたしよりも細い腕を掴んだ。
すると二瑚は、そのまま倒れてしまった。
「二瑚!」
あたしは軽々と二瑚を背負い、マンションに入った。