続・生意気毒舌年下男子
☆☆☆
上野家には誰もいなくて。
あたしは部屋へ、二瑚を運んだ。
ベッドの上に、青白い顔をしている二瑚を寝かせる。
熱はない。
じゃあ何で?
あたしは先ほどから掴んでいた細い腕を見た。
もしかして、ご飯食べていないせい?
あたしは二瑚を寝かせたまま、台所へ向かい、冷蔵庫を漁った。
冷蔵庫の中には冷凍食品があった。
テキトーにナポリタンを掴み、電子レンジにかけた。
出来上がったナポリタンを両手で抱えながら、あたしは部屋へ戻る。
戻った時、二瑚は起きていた。
「二瑚、大丈夫?」
「……ここは?」
「あたしの部屋」
「……派手すぎて落ち着けない」
はぁ。
下からここまで運んできたのはあたしなのに。
何で溜息なんてつかれないといけないのだろうか?
そう思いながらも、あたしはナポリタンを差し出した。