続・生意気毒舌年下男子
あたしはそれを見て、ますます自分の腕を絡めた。
二瑚は慌てていたけど、振りほどこうとする気配はない。
まんざら嫌でもないのだろうか?
「二瑚!
何か乗り物乗りに行こうか?」
「は?」
「二瑚が好きな絶叫系行こうよ」
「無理ッ!!」
即答され、思わず固まる。
二瑚は視線を、あたしから外した。
「二瑚?
絶叫系、もしかして苦手なの?」
「………苦手じゃない」
「もしかして図星?
二瑚ってあたしと一緒で、絶叫系が苦手なんだ?」
「苦手じゃないッ」
「二瑚にしてはムキになっているね。
そっかそっか、二瑚は絶叫系苦手なんだ?」
「…………ッ」
反論しない二瑚を見て、あたしは「そーかそーか」と頷く。
そこで、気が付いた。
「二瑚、何で朝、あんなに自転車飛ばしているの?
あたしと一緒で絶叫系苦手なら、あれも絶叫系だと思うんだけど」
「……幸来の怯えた顔が可愛いから」
「………ッ!」
生意気毒舌年下男子は、あたしを真っ赤にさせるのも、得意なようです。