続・生意気毒舌年下男子
第3章
年下だけど年上なキミ
☆二瑚side☆
「二瑚ごめん、あたしトイレ行ってくる!」
立ち上がった幸来は、そのままパタパタと駆けて行く。
その姿を見送り、俺は溜息をついた。
そして無意識のうちに、右手首に左手を当てた。
人に弱点や秘密を教えるな。
幸来にさっき言ったことだ。
幸来は、俺にだけは教えられると言っていた。
本当にどこまでも、馬鹿だと思う。
ひねくれた俺のこと、アイツは信じられるんだから。
本当……あり得ねぇ。
そういえば、次はどうやって言い訳しよう?
幸来は朝から、同じような質問をしてくる。
ナポリタンについてだ。
ナポリタン、嫌いじゃない。
ただ、トラウマがあるだけだ。
しかしこの間、幸来の前で倒れたのは予想外だったな。