男っぽい女の子の恋愛事情。



その時、ガチャッと私の家のドアが開き、お母さんがでてきた


「あら凛、おかえりなさい」



「ただいま!
って、何持ってんの?」



お母さんは袋に入った箱のような物を持っていた


「さっき親戚の人が来て、これをたくさんくださったの。
だから、愛花達にもお裾分けしようと思って」



「あ!それって『恋の香り』!?」


恋の香りと言うのは、スポンジの生地の中に、イチゴが入っていて、その上にイチゴチョコと粉砂糖がかかっているもの



私の大好物なんだ!


「そうよ?」



「食べたーい!」



「それじゃ、これからウチに来てお茶でもする?」



まなちゃんの提案に「するする!」と叫ぶ私


「いいの?」


心配そうにまなちゃんを見るお母さん


「いいのいいの!
大人数で食べたほうがもっと美味しくなるじゃない!
じゃ、鞄を置いたら私の家に来てね」


「はーい!」



まなちゃんは優しいなぁ


なんで優はまなちゃんに似なかったんだろ



そんなことを考えながら私は家に入り部屋に鞄を放り投げた



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