男っぽい女の子の恋愛事情。



「……じゃ、話し合いはこれで終わりです」



キーンコーンカーンコーン…



ちょうど良くなったベル



「きりーつ、礼」



挨拶が終わった途端ガヤガヤと騒ぎ出す教室

「凛様カッコよかったよね!」

「だから!将也先生のこと『このクソ教師』だって!あそのなんかドキッてきた!」

「うおー!惚れるぜ凛ちゃん!」



私はそんな言葉を聞いて顔をしかめる



「あ、天野さん!」


ん?

席に座って萌と話していたら、加藤に話しかけられた


「なに?」


「あ、いやあの、さっきは、ありがとうございました」


あー、さっきの



「別に。おかしいと思ったから言っただけだし。
加藤も言いたいことあったら言った方がいいよ」


「っ、はいっ」



小さく返事をする加藤


なんか、声は高くて透き通ってて、可愛いよね



「加藤さんってさ、メガネとおさげやめたら、絶対可愛いよね!」


突然そんなことを言い出す萌



……確かにそうかも


てかメガネとおさげしてない姿見たことないし

見てみたいかも



「へっ!?
そんなことないですよっ」


慌てる加藤


いや、あるな


「加藤、そのメガネ、度入ってないだろ」


「え!?
なんでわかるんですか!?」


やっぱりか


「んー、なんとなく?」


それを聞いた萌がうーんと唸って、ぱっと顔を輝かせた


「じゃさ、外しちゃおうよ!
もう昼休みだしちょうどいいし!

トイレいこトイレ♪」


そう言うと、加藤の手を引っ張ってトイレに向かう



私はなんか面白そうだからついていくことにした




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