男っぽい女の子の恋愛事情。
「うぇーい!っはよー!」
「ぐっもーにーん!」
ガチャっと元気よく入ってきたのは、双子の兄
天野 颯樹 - Amano Satsuki - と、天野 知樹 - Amano Tomoki -だ
二人とも母親譲りの綺麗な黒髪を少しいじって、かっこよく決めていた
そしてイケメン
天野家は私以外完璧と言っていいほど顔が整っている
そして、わたしが男っぽくなったのもこの2人の影響
「お、凛、はよ!」
「はよ」
私はトーストを食べ終え、歯磨きをして自分の部屋に戻る
ベットの上に置かれた真新しいスクバ
これからどんな高校生活が待っているのだろう
私はそれを抱きかかえるようにして玄関へ向かう
「あ、ちょっと待てよ!一緒に行こうぜ!」
「そーだよ!待ってよ!」
まだトーストを頬張りながら騒ぐ双子
そう…二つ上の双子の兄は、同じ桜ヶ丘高校に通っている高校三年生だ
「うっさい。
口に物入れながらしゃべんな」
私はいつもの口調で返す
そうするとだいたい黙り込む
案の定黙り込んだ双子を置いて、私は桜ヶ丘高校への道を急いだ