愛して?ママ。
またね。
ふわふわ、体が軽い感じ。
いつもとは違う景色。
周りを見渡しても真っ白で…
どこが前でどこが後ろでどこが右でどこが左なのかわかんない。
「僕…どうしてこんなとこにいるのかな…?
帰らないとママに怒られちゃう。」
そう一人で呟くと…
「もぅ、あの家に帰らなくて良いんだよ?」
優しそうなおじいちゃんが急に目の前に現れてそう言った。
「え?
なんで?
ママに外に出るなって言われてるの。」
「君はね…もう死んだんだよ?」
「え?」
そう言われて思い出した。
そうだ、僕はママに首を締められて…
死んだんだよね。
でも、いいや。
最後に
「ママ、生んでくれてありがとう」
って、伝えられたから。