ニセ笑顔【完】
「だって、普通は凛みたいな美人が居たら女は嫉妬するもんなんだよ?でも、凛は女もトリコにしちゃうんだから~このこの~」
ニヤニヤしながら私の腕をつついてくる未来。
「トリコって、大げさすぎるよ。それに、未来も人気じゃん」
「そんなことないよ~」
顔が緩んでいる未来。
こうして女は思ってもいない事をお互い口にすることができる。
口ってすごく便利。
放課後のチャイムが鳴った。
私と未来は、部活入っていないのでそのまま店へ直行。
「・・未来、此処は凄いね」
“此処”という言葉を強調する。
「も~!私の選ぶところは全部良い所なんだよ~!」