ニセ笑顔【完】
「あぁ。しかしそれは低い。さっきの言葉を覚えてるか?」
『悲しさに浸っているのも今のうちだよ?これからが本番なんだから。お互い、双方の的になるのはめんどくさいね』
そう言っていた桃井凛。
「お互い双方の的。桃井凛があいつだとする。そうするとさっきの言葉の意味が分かるだろ」
「ほんとに・・っ」
志岐は悔しそうに俯いた。
俺らには、まだこの会話がわからない。
それを察してか、総長は
「話を戻すが、桃井凛とやらは、・・今、世界を騒がせているあの殺し屋の可能性が高い」
と言った。
えっ・・・。
幹部室が沈黙となった電話後の事。
≪特別≫豹族side end