風紀委員長のとある事情
ただ死んでほしくなかった。
もしあのとき私がおじいちゃんの部屋を開けてたら。
もしあのとき私が一人で行きたくないと駄々をこねてたら。
___もしかしたら結末は変わってたかもしれない。
でもおばあちゃんとおじいちゃんのことで泣かないことに決めた。
___だって私が泣くとみんな悲しい顔をするから。
それでも時々自分を責めることがある。
自分が殺したんだって...
自分だけが幸せな人生を送っちゃいけないんだって...
そんな責める気持ちをおばちゃんから貰ったお守りに全部詰め込んで泣きたい気持ちを堪えていた。
だから、あのキーホルダーは大切なもの。
そんなキーホルダーが千堂の元にあるなんて!