風紀委員長のとある事情
* 千堂のお友達 *
気怠い空気が包む教室に、4時間目の終わりを知らせるチャイムが鳴り響き、皆が皆ぞろぞろと動き出す。
ある人は友達と、
ある人は恋人と、
楽しい楽しいお昼ご飯を共にする。
詩織はというと好きじゃない、むしろ嫌いな奴と過ごさなければならないのだ。
お昼ご飯を早めに済ませて、余った時間を最愛の読書にあてていた詩織にとって、
誰かと一緒に食べるという事は時間の無駄でしかなく、
しかもその相手が千堂。
想像しただけでムカつきパラメーターが上がる千堂とお昼って......
『お昼時間、風紀委員会室にお弁当を持ってきて下さい』
千堂の言葉を思い出す。
脅されているんだ...
詩織は憂鬱な気持ちをため息にして、吐ききり机に突っ伏してから自分の席を立った。